hurts, hurts, fly away!
【side:椋】
椋が扉を開けられないことに、一成はすぐに気づいた。同じ部屋で過ごしているのだからそれも当然で、椋も隠し通せるとは思っていないようだった。少しだけためらったあと、椋は静かに口を開いた。
椋と一成は202号室で掛け替えのない時間を過ごした。二人は年齢差もあったし、所属するコミュニティも異なっている。MANKAIカンパニーに入団しなければ出会うこともなかった二人だろう。
だけれど、椋も一成も穏やかな性格だったし、相手を尊重することが自然とできる。互いに尊敬の念を抱き合いながら、親愛を育んできた。
202号室での日々は、二人にとってこの上もなく大切な、笑顔であふれる時間だった。
だからこそ、その喪失は椋の心に大きな傷を残した。
一成がいなくなり、二度と椋の前には現れない。二人で過ごした202号室に一成が戻ることはない。椋はただ空っぽの部屋で、失った一人の存在を日々感じるしかない。
椋はそれを本能的に察したのだ。幸せで、楽しくて、ささやかな時間も全てが宝物みたいだった。それが全部詰まった部屋だと知っている。
だけれど、その扉を開いたら最後、一成が二度と戻っては来ない現実を突きつけられる。202号室の扉を開いても、いくら待っても、一成と永遠に会うことはできないのだと思い知らされる。
椋にとって扉を開けるという行為は、一成の不在を象徴するものになってしまったのだ。
だから椋は、扉を開けることができなくなった。
自分がいなくなったしまったせいで、と一成は思う。そんなこと、椋も夏組もMANKAIカンパニーのメンバーも誰一人思わないとわかっていても、それでもどうしたって思ってしまうのだ。
オレがいなくなったから、むっくんの前から消えてしまったから、こんな風に傷を残してしまった。
椋は一成が抱えるだろう憂いや罪悪感を察していた。だから、「だいぶ良くなったんだ」と穏やかにほほえんで告げた。
ひどい時には、食器棚や冷蔵庫の扉でさえ開けられなかった。だけれど今では、家具や車はもちろん、玄関や学校の扉だって開けられる。
むしろ、開けられない扉を探すほうがはやいくらいなのだ、と言って一成が気にすることではない、と続けるけれど。
開けられない扉が何であるか、一成は気づいている。椋だって、一成が気づいていることくらいわかっているだろう。
日常生活においてはほとんど支障がなくなったと言っていい。だけれど、最後に残る扉がある。
椋が開けることのできないもの。何よりも強く、一成の不在を決定づける。同じ場所で過ごした日々を否応なく思い出させるもの――MANKAI寮のそれぞれの部屋の扉だ。
椋の話を聞いてから数日後、一成は一枚の紙を差し出した。渾身のデザインセンスが発揮されたそれは、団員のモチーフフラワーをふんだんにあしらったお洒落なスタンプカードだった。
マス目は全部で十四個あり、十四個目には“Complete”と“ご褒美Get”の文字がある。
椋が首をかしげると、一成は宝探しでも始めるようなワクワクとした表情で告げた。きらきらと、どこまでもまばゆい光を宿して。奥底からあふれでる愛おしさを椋へ降らせるみたいに。
「扉を一枚開けられたら、サインもらってさ。全部溜まったら、一緒に何か美味しいものとか食べに行こうよ」
軽やかに告げられた言葉は、一成からそそがれるまなざしは、真っ直ぐと椋の胸に届いた。これは一成の決意で、共に乗り越えようという意志だ。
各部屋の扉が開けられなくても、日常生活には大きな支障はないと言うことはできる。多少の不便はあれど、毎日の生活を送ることは可能だ。だから、無理をして克服する必要はないのかもしれない。
しかし、ここで目を背けたら。自分の心が抱える恐怖や危惧をなかったことにしてしまったら、これから先の未来を進むことはできないと椋は感じている。
このままではいけないという椋の意志を、一成は理解していた。だからこそ、乗り越えようとする椋に一成は寄り添おうとするのだ。
夏組の不調を一成へ話したことは、天馬から聞いている。その時に一成が口にした決意のことも、天馬はそれぞれに教えてくれた。
困難を乗り越えようと夏組がもがいて戦うなら、一緒に克服するのだと一成は決めたという。だからこれは、紛れもない一成の決意の証だ。
各組それぞれの部屋の十二個に、監督の部屋を加えて十三個、それからゴールの十四マス目。色鮮やかなスタンプカードは、確かに一成の心を伝えていた。
一成は椋と共に戦うのだ。立ちはだかる壁も何だか素敵なイベントの形に変えて、決して笑顔を失わないように、カラフルに全てを彩りながら。
それは間違いなく椋の大好きな一成で、これからもずっと大事にしていきたい全てだ。
椋はもらったスタンプカードを大切に手のひらで包み込む。感極まった顔で「ありがとう、カズくん」と告げれば「部屋回る時はオレも一緒に行くからねん!」とやっぱり楽しそうに答えてくれた。
◆◆
一成はカンパニーメンバーに、椋のスタンプカードのことを伝えた上でお願いをしていた。
部屋の主である二人がそろっている時に、一成へ連絡をしてくれれば椋と一成が部屋を訪れる。無事に扉を開けられたら、椋のことを力いっぱい歓迎してほしい、と。
椋の不調は全員が知っている。だから、一成の意図も当然理解していた。
扉を開けることは椋にとって恐れの象徴だ。一成の不在をどうしたって突きつける行為だ。だから、一成が隣にいて一緒に扉を開ける。
そうして、扉を開けた先にあるものは決して恐ろしいものではないのだと伝える。扉の向こうには、大切なカンパニーのメンバーがいて椋のことを歓迎してくれるのだという事実を、目いっぱいに椋へ届けるのだ。
一成からの説明を聞いたメンバーは快くうなずいて、協力を約束した。「歓迎する準備をしなくちゃね」だとか「チョコレートを用意しておこうかな」だとか、何だか楽しそうな雰囲気さえ漂わせて。
椋と一成は一緒に寮の部屋を訪れた。
最初は監督で、彼女はココアを二つ用意して待っていてくれた。お芝居の話にカレー談義を挟みながら穏やかな時間を過ごして、楽しそうな椋と共に部屋へ戻ったのだ。
その次は東とガイで、二人は何だかおしゃれなジュースを二人に振る舞ってくれた。良い匂いのする落ち着いた部屋で歓待されて、とても寮の一室とは思えなかったくらいだ。
一成のスマホに連絡が入る度、椋と一成は部屋を訪れる。それぞれは、思い思いの方法で二人を歓迎してくれた。
咲也とシトロンはザフラに伝わる話を元にした芝居を見せてくれた。万里と十座はガトーショコラを用意して待っていてくれた。誉と密は特別な紅茶でお茶会を開いてくれた。
少しずつ、スタンプは溜まっていく。それぞれの名前が記されたスタンプカードを椋は嬉しそうに眺めているから、それを見ている一成の心も一緒に弾む。
一つ一つ、マス目は埋まる。その度に、少しずつ椋の様子が変化していくのが一成は嬉しい。
最初のころ、椋は部屋の取っ手に手を掛けても開けることができなかった。だから、一成はその手に自分の手を重ねて一緒に扉を開いた。すると部屋の住人が、心底嬉しそうに二人を迎えてくれるのだ。
臣と太一はクラッカーを鳴らして歓迎して、山盛りの手作りクッキーを用意してくれた。左京と莇は少女漫画を一緒に読んでくれた。真澄と綴はおススメの本と音楽を用意して待っていてくれた。
二人を快く部屋へ迎え入れたあとは、何でもない話をしたりちょっとしたレクリエーションが開催されたりする。
椋と一成は一緒になって笑って、楽しい時間を過ごす。最後には、椋が持っているスタンプカードにそれぞれの名前を書いて、二人を送り出してくれる。
椋のためを思って、傷ついた椋の心が癒えることを願って、誰もが協力してくれた。
訪れる部屋が増えるたび、椋は全身全霊で感じ取る。扉の先にあるものは、決して恐ろしいものじゃない。あふれるような、ただ真っ直ぐと届けられる祈りだ。全てを抱きしめていようとする愛おしさだ。
少しずつ、椋の様子が変わっていく。重ねていた手のひらは、隣同士でつながる手に変わった。
緊張した面持ちで扉の前に立つ椋は、隣の一成へ視線を向ける。ぎゅっと手を握りながら、いなくなることなく確かにここで生きていることを確認する。
それから大きく深呼吸をしたあと、ゆっくり扉を開くのだ。すると、MANKAIカンパニーのメンバーは心からの歓待をしてくれる。
紬と丞は王子様のエチュードで出迎えてくれた。至と千景は素敵な雰囲気のゲームと絵本を用意してくれていた。
一つだって椋のことを傷つけるものはない。誰もがみんな、椋が来ることを心待ちにして扉の向こうで待っていてくれた。
スタンプカードの空欄が減るたび、一人ずつのサインが増えていくたび、椋の心から影が飛び去っていく。そうして残ったのは、夏組の三つの部屋だ。
そのころには、もう椋は一成と手をつながなくても扉を開けられるようになっていた。
まだ隣に一成がいてくれることを確認して、心を落ち着かせることは必要だけれど。椋一人の手で扉を開くと夏組は心から嬉しそうに二人を出迎える。
九門と三角は、サンカクだらけの食べ物と部屋の飾りでパーティーだと笑った。
おにぎりにピザ、カットケーキにサンドイッチ、スナック菓子にチョコレート。訪れた椋と一成をぎゅうぎゅう抱きしめて、全身から喜びを漂わせて二人と楽しい時間を過ごした。
幸と天馬は、カラフルなミニロールケーキや花が咲くようなフルーツサンドに動物を模したドーナツなど、メルヘンなお菓子と共に二人を出迎えた。歓声を上げる椋と一成に、誇らしそうに胸を張る。
それから天馬は、都内の高級ホテルで開催されるデザートビュッフェの招待券をくれた。幸は澄ました顔で「コーディネートなら任せてよね」と告げる。
残る部屋が一つであることも、全てをコンプリートすればご褒美が待っていることも、夏組は知っている。
だからきっと、椋と一成が好きそうな場所を考えてくれたのだろう、と察した。202号室の二人そろって、めいっぱいお洒落をして出かけてこい、という後押しだ。
大切な気持ちで思われているのだと、ここまでの全てが告げていた。MANKAIカンパニーの誰もが同じ気持ちで二人を見守っていてくれた。
そして辿り着いた終着点。残すのはあと一部屋だけ。ゴールはもちろん、202号室だ。
◆◆
一成は、ソワソワした気持ちでラグに座っている。いつも夏組が勢ぞろいしている202号室も、今は一成だけだ。
ついさっきまでは全員そろっていたけれど、椋が出ていくのと同時にみんな部屋から引き上げた。これから椋は、202号室を訪れる。
今までと違って、隣に一成はいない。椋一人だけで扉の前に立つ。今まで、一人だけではどうしても開けられなかった扉を、今日椋は開けるのだ。
椋の心が傷ついてしまうんじゃないか、という心配は簡単に拭い去ることができない。だから、一成はソワソワした気持ちで待っているけれど。同時に、きっと大丈夫だとも思っている。
椋は一成が作ったスタンプカードをポケットにしまって、部屋を出た。
そこにはバラバラの筆跡でMANKAIカンパニーのメンバーの名前が書かれている。監督から始まって、各組を経て夏組まで辿り着いた。
最後に残るのはこの202号室だけ。二人が名前を書けば、MANKAIカンパニー全員の名前がここには記されるのだ。それはきっと、椋のお守りになってくれるだろうと一成は信じている。
それぞれの部屋で過ごした時間を思い出す。誰もが心から椋と一成を迎え入れてくれた。両手を広げて抱きとめるように、何もかもの全てで二人の訪れを喜んでくれた。
ヒョードルとセッツァーが二人で話し合って選んだガトーショコラとか、マジで貴重だよねん。まっすーおススメの音楽めっちゃよかったな。タクスの王子様もう一回見たいかも。
つらつらとそんなことを考えていた時だ。一成の耳に、ノックの音が飛び込んだ。
ぴくり、と反応した一成は扉へ視線を向けると、明るい声で答える。「入っておけまるだよん!」と告げる声は、いつも通りだったろうか。
ドキドキと鳴る心臓の鼓動を抑えながら、一成は立ちあがる。扉の前に立った。椋が顔をのぞかせる瞬間を待っているけれど、一向に扉が開く気配はなかった。
椋はきっと、今扉の向こうで葛藤している。沸き上がる恐怖と向き合って、扉を開こうとしている。
今一成が取っ手を開いて扉を開ければ、目の前には椋がいるはずだ。本当は、今すぐに飛び出していって「だいじょぶだよん」と言いたいと一成は思う。
自分はちゃんと生きているから、怖がらなくていいんだと伝えたい。だけれど、今はそれを選ばない。
大事なことは、椋が自分からこの扉を開けることだ。一成の不在を突きつけられるのだと、いなくなってしまった一人を決定的に思い知らされるのだと恐怖を抱く椋が、それを乗り越えようとしている。それなら、一成はただここで椋を信じて待つのだ。
一体どれくらいの時間が経ったのか。
一成は内心で椋にエールを送りながら、ただ扉を注視していた。すると、ほとんど景色の一部のようだった扉の取っ手が、ゆっくりと動いた。
ドキリ、と心臓が鳴る。今ここでこの部屋の扉を開ける人間がいるとすれば、それはたった一人だ。
一成は祈るような気持ちで、見慣れた202号室の扉を見つめる。取っ手はゆるやかに動き、わずかな間停止する。
それから、静かに静かに開かれていく。
部屋を区切っていた扉が壁から離れていく。内と外を隔てていた境界線が崩れて、新しい空間が出現する。切り取られた細長い四角形。そこから顔をのぞかせたのは、静かな決意を秘めて一成を見つめる椋だった。
「――むっくん!」
喜びだけで形作られた声を上げて、一成は両手を広げた。
大事な大事な、一成のルームメイト。やさしくて穏やかで、いつだって寄り添ってくれる。真っ直ぐとした親愛を向けて、一成のことを大切にしてくれた。
二人で過ごした時間は笑顔ばかりで、全てが宝物みたいな毎日だった。その椋が、自分の手で扉を開けて202号室へ帰ってきたのだ。
「カズくん……!」
扉を開き切った椋は、泣き出しそうな顔で部屋へ足を踏み入れた。両手を広げる一成の胸に飛び込むと、ぎゅっと一成の背に腕を回す。一成は笑顔のまま、椋の体を抱きしめ返した。弾んだ声で告げる。
「やったじゃん、むっくん! ちゃんと部屋の扉開けられた! オレらの部屋の扉、開けられたじゃん!」
「うん……! ちゃんと開けられたよ……! 怖かったけど、でも、カズくんが待っててくれるって思ったから……!」
涙の混じる声で椋は告げる。
怖かった。この先に一成はいると頭ではわかっていても、最後の一歩が踏み出せない。扉の前で立ちすくんでしまった。
夏組はそんな椋を心配そうに見つめていたけれど、誰一人止めようなんて言わなかった。長い間固まっていた椋のことを見守って、椋ならできると信じてくれた。
「カズくんはいなくなってなんかないって、扉を開けたら絶対楽しいことが待ってるって、信じられたから、扉を開けられたよ……!」
恐怖が全て消え去ったわけではない。それでも、開けられなかった扉を開けられたのは、信じるものを知っていたからだ。
MANKAIカンパニーのメンバーは、椋たちのことを心から歓迎してくれた。扉の先に待つのは心躍らせるものなのだと、恐怖を感じるものではないのだと教えてくれた。
何より、一成は部屋の中にいてくれる。椋を独りぼっちになんかしないのだ。
だって、一成はずっと椋と一緒にいてくれた。一つ一つの部屋を訪れる度、いつも隣にいてくれた。だから、怖くてもすくんでも、それでもこの先には一成がいるのだと信じて扉を開いた。
そして待っていたのは、空っぽの部屋ではなく、まばゆい笑みで両手を広げて椋を迎え入れる一成だ。
「うん。むっくん、めちゃんこ頑張ったよねん!」
「ううん。カズくんたちがいてくれたから頑張れたんだよ」
自分一人だけが頑張ったわけではない、と言い切る椋に一成は小さな笑みを浮かべる。まったくむっくんらしいなぁ、という気持ちで。
「でも、むっくんが頑張ったのは変わらないからさ。スタンプカード、最後のところめーっちゃ名前書いちゃうし、ご褒美も張り切っちゃお♪」
弾んだ調子で言って、天馬がくれたデザートビュッフェについてあれこれ言葉を並べる。
高級ホテルで催されるだけあって、一つ一つが芸術品のようなデザートばかりが並ぶのだ。味はもちろん、どれもが綺麗で可愛らしい。おとぎ話に出てきそうなものばかりで、椋が喜ぶことは一目瞭然だった。
「でも、ボクたちだけで行っちゃっていいのかな……天馬くんがくれたのに……」
「テンテンのことだから、オレたちに行ってほしくて用意したんだと思うよん。ゆっきーもコーディネート張り切ってたし!」
全員で行くつもりなら人数分用意するだろうけれど、二人の分だけを寄越したのはそういうことだろう。幸は幸で、あくまで二人のスタイリストを務めるつもりらしいので、やはり二人だけを念頭にしている。
とは言え、椋の気持ちも一成は充分理解していたので、続けて言った。
「オレたちが先に行ってさ、どんなのあるかチェックしてこようよ、むっくん。サンカクのデザートあるかなとか、意外と食事系もあったりするからくもぴ好きそうなのはどれかな、とか」
今回は自分たち二人だけだとしても、次は夏組六人で行けばいい。その時のために、先に自分たちが楽しむのだ。そうしたら、六人で過ごす時間はもっと素敵なものになるに違いないのだから。
「ゆっきーが気に入りそうなお洒落なデザートもありそうだし、テンテンにおススメしたいものとかも見つけたいし!」
楽しそうに言えば、椋は嬉しそうにうなずいた。それから、いっそう明るい表情を浮かべて言葉を継いだ。
「会場のこと少し調べたけど、ホテルの近くにショッピングモールもあるみたいなんだ。みんなにプレゼントを選びたいな」
みんな、というのが誰を指すのか一成とて理解している。
夏組はもちろん、MANKAIカンパニーのメンバー全員が椋の力になってくれた。だから、一人ずつに心からのお礼をしたいと椋は思っている。当然それは一成も同じ気持ちだ。
「うん。みんなにぴったりのもの選ぼうねん♪」
両手を広げて抱きしめるように、MANKAIカンパニーのメンバーは椋を迎えてくれた。心からの愛情を込めて真っ直ぐと椋を大切にしてくれた。それを知っているからこそ、椋は言うのだ。
みんなにたくさんもらったものを、今度は自分が返すのだ。今ここにいてくれる大切な人と一緒に、大好きな人たちへ贈るものを選べることの、この上もない幸福を知りながら。